京都市立芸術大学大学院美術研究科
デザイン学特論 ゲスト講義シリーズ
プールリバー

TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH|小山泰介/細倉真弓/三野新《砂漠と砂〜ズームイン・ズームアウトから考える写真》2020/6/16(火)

講師:

TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH|小山泰介/細倉真弓/三野新

タイトル:

砂漠と砂〜ズームイン・ズームアウトから考える写真

日時:

2020/6/16(火) 13:00-14:30

場所:

オンライン

https://www.tokyophotographicresearch.jp/ja/

TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH

「東京」は1868年、明治元年に「江戸」から改名され、日本の首都となった。それから約150年、震災や戦争、高度経済成長などを経て発展してきた東京は今、2度目のオリンピックを契機として、100年に一度とも呼ばれる大規模な「再」開発の過程にある。
現代の生活は、人工知能やロボティクス、高速通信網をはじめとする情報技術の進歩とともに変化している。スマートフォンや監視カメラ、人工衛星などによって多方向からキャプチャーされる日々の暮らしは、画像データやライフログとともにビッグデータとして蓄積され、個人の行動や社会システムへとフィードバックされていく。同時に、私たちの社会は、少子高齢化や地方の過疎化、経済格差、ジェンダー、外国人労働者の受け入れといった多くの問題に直面し、原発事故による長期的な影響や、地球規模の気候変動による自然災害にもさらされている。
街の風景や都市のインフラ、情報ネットワークが、私たちの感覚を変容させていく。そのような現代において、私たちはこの都市をどのように捉え直すことができるのだろうか?
フォトグラフィック・リサーチとは「写真をどのように扱い、どのように機能させるか、そのための新たな方法を探し出すこと」である*。それはすでに知られているものごとの再生産ではなく、独自の視点とアプローチによって新たなイメージを生み出すための実践だ。 
本プロジェクトでは、現代美術や写真の領域で活動する12組のアーティストがそれぞれの東京を再解釈し、作品を発表していく。TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCHとは、「東京」という都市を舞台に生まれた様々な表現から今日の経験を理解し、それに基づく議論や検証によって、多面的な現代性を探求する試みである。
*ダンカン・ウールドリッジ「Photography as Experiment」(『What is Photographic Research?』、Camberwell Press、2016)より

https://www.tokyophotographicresearch.jp/ja/statement/

略歴:

小山泰介|Taisuke Koyama

1978年生まれ。東京在住。文化庁新進芸術家海外研修制度によって2014年から2年間ロンドンで活動し、その後アムステルダムを経て、2017年末に帰国。生物学や自然環境について学んだ経験を背景に、実験的なアプローチによって現代の写真表現を探究している。主な個展に、『WAVES AND PARTICLES』(Metronom、モデナ、2019)、『SENSOR_CODE』(Seen Fifteen、ロンドン、2018)、『PHASE TRANS』(G/P gallery、東京、2018)、主なグループ展に、『ソウル・フォト・フェスティバル〈BRAVE NEW WORLD〉』(ソウル市立北ソウル美術館、ソウル、2018)、『AIMIA | AGO PHOTOGRAPHY PRIZE 2017』(オンタリオ美術館、トロント、2017)、『あいちトリエンナーレ 2016 トランスディメンション − イメージの未来形』(岡崎シビコ、岡崎、2016)ほか多数。

www.tiskkym.com


細倉真弓|Mayumi Hosokura

東京在住。立命館大学文学部、及び日本大学芸術学部写真学科卒業。 セクシュアリティとジェンダーをベースに人種や国籍、人と動物や機械、有機物と無機物など「かつて当たり前であったはず」の境界を再編する作品を制作している。 主な個展に「NEW SKIN」(2019年、mumei、東京)、「Jubilee」(2017年、nomad nomad、香港)、「Cyalium」(2016年、G/P gallery、東京)、「クリスタル ラブ スターライト」(2014年、G/P gallery、東京)、「Transparency is the new mystery」(2012年、関渡美術館2F展示室、台北)、グループ展に「小さいながらもたしかなこと」(2018年、東京都写真美術館、東京)「Close to the Edge: New photography from Japan」(2016年、Miyako Yoshinage, NY)、「Tokyo International Photography Festival」(2015年、 Art Factory Jonanjima, 東京)、「Reflected-works from the Foam collection」(2014年、Foam Amsterdam、アムステルダム)など。

hosokuramayumi.com


三野新|Arata Mino

1987年福岡県生まれ。ニカサン主宰。 写真家・舞台作家。2010年より「写真と身体の関係性を追求するカンパニー」であるヒッピー部を主宰し、以降全作品の写真・構成・演出を手がける。2013年『Z/G』にて初個展以降、三野個人名義での展示/パフォーマンス作品を発表。「恐怖の予感を視覚化する」ことをテーマに作家活動を行っており、見えないものを見る手法として、物語・写真行為・演劇を横断的に試行/ 思考しながら制作している。2017年に演劇を行うカンパニーであるニカサンを結成。主な作品に、「うまく落ちる練習」(ANOMALY & 京都芸術センター、2019)『「息」をし続けている』(Chim↑Pom「にんげんレストラン」、東京、2018)等。

www.aratamino.com


企画構成:砂山太一